相棒(♀)「……落ちぶれたものだな。そんな胡散臭いものに手を出すとは…。」

相棒「相手の本心を晒け出す薬、か。…………この大馬鹿者が。そんなことをしてなにが楽しいのだ？」

相棒「人間というものは、みな本心をひた隠しにするものだ。なぜなら、そうでなくては社会というものは築けんからだ。」

相棒「みながみな自分の我を通し、邪魔するものを排除しようとしたら、この世界はどうなる？たちまち麻痺し、混沌に陥るだろうさ。」

相棒「人間は人間と関わり合わなければ生きてはいけない。そのために生まれたのが、社会というものだ。そして社会を維持するため、人間は本音と建前を使い分けるのだ。」

相棒「お前の手にしているその薬がもし仮に本物だとして、それが蔓延したら、この世界は壊れる。……お前にそこまでの覚悟と、権利があるのか？」

相棒「…………お前はたしかに大馬鹿者だが、物事の分別はついているものだと思っていたが……あまり、私を失望させるな。」

相棒「その薬は、お前の手で処分しておけ。それまで二度と私の前に顔を出すな。……では、私はこれで失礼する。」

相棒「………………話かけるな、見苦しい。今言ったばかりのことを、もう忘れたのか？二度と顔は見せる━━━ッ…！？」

相棒「なッ……まさか…くっ……き、キサ……マッ……！」

相棒「………………………。」