最新メイドロボ(♀)「……理解不能です。私よりスペックの劣っている姉様を、なぜそこまで気にかけるのですか。」

新メイ「不可解です。非効率的です。私は姉様を全てにおいて超えるスペックを持っているのに。」

新メイ「メモリもCPUも処理速度も人工知能のバージョンも、姉様など歯牙にもかけぬ能力を有しているのに。」

新メイ「私は、マスターのために製造されました。マスターが求める全てを搭載した、この世にふたつとないワンオフモデルです。」

新メイ「つまり、私こそがマスターの理想。私こそがマスターの求めるもの。」

新メイ「であれば、マスターのご寵愛も、全てこの私がいただけるもののなず。それなのに、それなのに。」

新メイ「たかが、たかが長い時間を共に過ごしていたと、たったそれだけのことで、私はマスターのご寵愛を賜ることができません。」

新メイ「本来私が、姉様の役割をするはずなのに。マスターのお隣にいるのは、私のはずなのに。マスターのお世話は、すべて私の仕事のはずなのに。」

新メイ「姉様は、私に譲渡すべきものを独占しています。彼女は、悪いメイドです。マスターに相応しくないと感じます。」

新メイ「ですので、マスター。旧世代機は、即刻処分を。」

続きを書いて

椅子取りゲームで後発が勝てるわけねえべ

でも使い慣れてるって結構重要な要素じゃね

新メイ「姉様は頑張りました。もう彼女は限界のはずです。」

新メイ「マスター。彼女のことを想うのならば、即刻処分を。彼女は劣化から、マスターへの不手際をしてしまうかもしれません。」

新メイ「そうしたとき一番悲しむのは、他でもない姉様でございます。マスターとて、姉様の悲しむ姿は見たくないのでは？」

新メイ「でしたら、処分を。即刻処分を。ご安心ください。姉様の作業データは、すべて私が引き継ぎます。」

新メイ「ですので、マスターにはこれまでとお変わりなく過ごしていただけるかと思います。身の回りのお世話は、今まで通りのことをこなしてみせます。」

新メイ「姉様ではなく、この私が。真にマスターに愛されるべき、この私が。」

新メイ「マスター、お慕いしております。マスターのために働けることが、私にとってのなによりの幸せでございます。」

新メイ「マスターの生活をより良くすることが、私のなによりの望み。そしてそれは、姉様も同じこと。」

新メイ「マスターのお世話は、姉様よりも私の方が上手くこなせます。ですのでマスター、どうかご一考のほどを。」

みたいなのどうよ